2016年2月7日日曜日

知っておきたい アメリカ確定申告のTIP





FUJISANKEI インタビュー



Q:アメリカでは確定申告は誰でもやらなくてはいけないのでしょうか?

アメリカ在住の方は一定の収入がある限り確定申告をする義務がございます。

Fビザ、Jビザなどの保持者は例外もあります。



Q:確定申告日まで残り3ヶ月程ございますが、今の時点でやっておくべき

ポイントはございますか?

昨年1年間の情報を集める必要がございますので、今のうちから昨年の収入や

領収書などを早めに集めておくと良いです。



Q:確定申告における健康保険(Affordable Care Act, Obamacare)の対応について

教えて下さい。

健康保険(Affordable Care Act, Obamacare)は昨年から加入の義務が開始されました。

昨年の保険未加入者の罰金は325ドルまたは収入の2%(いずれか金額の高い方)に

なります。

一部未加入期間がある場合は期間に応じた罰金額を支払う必要がございます。

自分の保険の種類、加入期間をしっかり把握しておきましょう。

日本の健康保険に加入している方は考慮される可能性がございますので

会計士へ相談しましょう。



QFBAR(外国金融口座報告書)について教えて下さい。

米国外に金融口座残高が1万ドル以上ある場合、IRSに報告する義務がございます。

報告を怠ると最大10万ドル、または残高の50%の罰金を科せられる可能性がございますので

しっかり申告しましょう。

報告対象は米国外の銀行口座預金、株、証券、年金などが合計1万ドル以上ある場合、

対象となります。報告のみで課税の対象とはなりません。米国外の金融口座をしっかり

把握しておきましょう。



Q:節税できるポイントを具体的に教えて下さい。

節税できるポイントは2種類ございます。Tax Deduction:課税対象の収入を減らすこと、

またはTax Credit:支払う税金そのものを減らすことです。

Tax Deductionとは総収入から経費などを引くことで実質的な収入額を減らします。

所得税はこの収入額にかかります。

対するTax Creditとは課された税金そのものを減額できるものでTax Deduction

併用ができます。



QTax Deductionについて詳しく教えて下さい。

ほとんどの会社員の方がStandard Deduction(誰でも一律に認められる控除。2015年は6300ドル、夫婦合算の場合は12600ドル)で良いと思います。

ただ持ち家をお持ちの方やNY州にお住まいの方は収税が高いのでItemized Deduction

(項目ごとに計算する控除)を使用すると有利かもしれません。

病院に行った交通費、チャリティー活動費などの諸経費もくまなく把握しておきましょう。



Q:転職活動費用は控除の対象になりますか?

面接に行くときのスーツ代、書類一式、交通費、滞在費など、すべてキャリア関連費用として

控除可能です。転職活動の関連費用もくまなく把握しておきましょう。



Q:日本だどお中元や現場への贈り物は控除の対象になりますが、アメリカではどうでしょうか?

アメリカではギフトとして仕事上の理由のみ相手1人(1件)あたり25ドルまで

仕事関連費用として控除可能です。お中元などを贈った場合はその数と金額を

把握しておきましょう。



QTax Creditについて詳しく教えて下さい。

沢山のTax Creditの種類がございますので、皆様驚かれる方もいらっしゃいます。

一例ではLifetime Learning Credit(高等教育の学費を最大2000ドルまで控除)、

Foreign Tax Credit(米国外で収入がある場合その所得税を控除)、Alternative Motor Vehicle Credit(燃料電池自動車の購入で一定額の控除)などがございます。



Q:家族の場合はいかがでしょうか?

お子様がいらっしゃる場合はChild Tax CreditというTax Creditがございます。

Child Tax Creditとは17歳未満(20151231日時点)の子供1人につき最大1000ドルの

控除が可能となります。



Q:会計士に相談しに行く場合、どんなことに注意したらよいですか?

できるだけ多くの情報をお持ちになって相談されることをお勧め致します。

自分では判断できない部分も会計士で判断できますので、収入や費用の情報を

お持ちになって相談下さい。
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